美容外科にいらっしゃる患者様の多くは眼周囲の形態の改善を求めて来られます。 具体的な要望は、年齢に関係なく「二重にしたい」、「パッチリはっきりした眼にしたい」ということが多いようです。 眼瞼部(がんけんぶ)の解剖学的構造は、人種的な違いは多少ありますが同種である限り似通っています。しかし、個々の年齢やいわゆる「個性」とでも言うような解剖学的特徴によりその状態は大きく異なります。眼窩脂肪(がんかしぼう)の量、皮下組織や皮膚の厚さによる眼瞼部のふくらみ、上眼瞼皮膚の弛み、前頭部の弛みによる眉毛の下垂、上眼瞼挙筋(がんけんきょきん)の働き、モーコ襞(ひだ)のつれの程度、両眼視機能の異常、上眼瞼挙筋を支配する神経の異常連合などの多くの要因が上眼瞼の形態に影響を与えています。 同じ顔の人がいないように眼瞼の状態も個人によりかなり異なっておりこれがいわゆる「個性」となっています。
下眼瞼の弛み、膨らみの改善を求めて来院する方も相当数見られます。 若い人でもかなり目立つ場合もありますが、年齢と共に下眼瞼の弛みと共に顕著になってきます。この原因は眼窩脂肪が多すぎることと、眼輪筋で構成される壁がゆるみ、緊張が無くなることで生じると考えられます。主な対処法としては余分な脂肪を除去し膨らみを改善することと、眼輪筋の緊張を再獲得することです。睫毛のすぐ下の切開より、はみ出した脂肪を切除します。 また、下眼瞼の陥凹が目立つが弛みも見られる症例は、脂肪を切除することなく上顎前壁に固定します。次に眼輪筋を外上方に牽引し、外眼角部に固定し緊張を作ります。こうすると皮膚が少し余りますのでこの部分のみ皮膚を切除してから筋層縫合を行い皮膚縫合します。 時々他院での手術で眼瞼外反を来たし結膜が赤く見える症例を見ますが、皮膚切除のみによる下眼瞼形成の結果と思われます。 眼瞼部の手術は目を開けたり閉じたりして細かな調整をしながら進めるため、患者様の協力が必要となり局所麻酔下で行われます。術後は腫張を少なくするため冷湿布を行い、飲酒、入浴、激しい運動は控えるようにします。抜糸は原則として4日後に行われます。眼瞼部の腫張や皮下出血による色の変化が残っているかもしれませんが化粧は可能です。一般に瘢痕の完成は6ヶ月といわれてはいますが眼瞼部は比較的早くに目立たなくなります。